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1. サラ金とは? 消費者金融や闇金とは違う?
「サラ金」とは個人向けに少額の貸し付けを行っている貸金業者であり、以前はサラリーマンの利用者が多いことから「サラ金(サラリーマン金融)」と呼ばれていました。現在では「消費者金融」と呼ぶのが一般的です。したがって、サラ金は消費者金融と同義です。
消費者金融として貸金業を営むためには、財務局または都道府県に貸金業の登録をする必要があり、サラ金は当然この貸金業登録をしています。さらに、以前は刑罰規定のある出資法の上限金利と利息制限法の上限金利について、出資法で規制される利率のほうが高いという状態でしたが、法律の改正により、2010年6月18日以降の貸し付けからは、出資法の上限金利と利息制限法の上限金利はほぼ一致しています。サラ金は現在では利息制限法の上限金利の範囲内で貸し付けを行っています。
一方で、「闇金(ヤミ金)」は貸金業登録をしていません。登録業者かどうかは、金融庁による「登録貸金業者情報検索サービス」で検索することで判別することができます。また、貸金業の登録を受けていても年20%を超える出資法違反の高金利で貸し付けをしていれば闇金です。そのため金利を確認することでもサラ金か闇金かどうかを見分けることができます。
2. サラ金の取り立ての流れは? 今もやばい?
以前は、過酷な取り立てをするサラ金も見受けられました。しかし、法律が改正され、厳しい取り立ては規制されているため、不適切な取り立てが行われることはかなり少なくなっています。
まず、返済が遅れた場合、債務者(お金を借りた側)にサラ金から電話での連絡がきたり、督促状が届いたりします。最近はSNSを利用して連絡が入ることもあります。現在では自宅への訪問はほとんどありません。
そうした電話や督促状を受けたにもかかわらず、債務者が数カ月返済を怠ると、サラ金はお金を請求する権利(債権)を債権回収会社(サービサー)に売却し、以後はこのサービサーから督促がなされます。さらに、支払督促や訴訟などの法的手段をとられる場合もあります。
3. 貸金業法で禁止されている不適切な取り立て行為
貸金業法は、サラ金(もしくはサラ金から委託を受けた者)が債権の取り立てをするにあたり「債務者などを威迫し、または私生活もしくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない」としています。そして、貸金業法は次のように、この禁止行為の類型を定めています。
3-1. 深夜から早朝までの取り立て
正当な理由なく、午後9時から午前8時までの間に取り立てを行うことは禁止されています。ただし、債務者があらかじめ夜間の取り立てについて自発的に同意しているような場合は、夜間の取り立ても許されます。たとえば、深夜に営業している債務者が、その営業時間内にその場所において取り立てを受けることに同意しているケースなどが当てはまります。
3-2. 返済や連絡の申し出を受けたあとの取り立て
債務者から返済する時期や連絡を取る時期などについて申し出があった場合、正当な理由なく取り立てをすることは禁止されています。なお、正当な理由があって日中に債務者の自宅を訪問した場合でも、威迫や平穏を害する言動に該当するようなことは許されません。
3-3. 勤務先などへの取り立て
正当な理由なく債務者の勤務先や居宅以外の場所を訪問したり、電話をかけたりすることは禁止されています。ただし、債務者が居宅以外の場所を連絡先として自発的に指定したような場合は、その場所に電話をかけるなど連絡をすることが認められています。
3-4. 退去の求めを拒否して居座る行為
債務者の居宅やその他の場所をサラ金が訪問した際、債務者から退去要請を受けた場合に、サラ金は退去しなければならないとされています。
3-5. 私生活に関する事実を暴露する行為
はり紙や立て看板など方法を問わず、債務者のプライバシーを債務者以外の者に明らかにすることは禁止されています。
3-6. 他人からの借り入れなどを要求する行為
債務者に対し、債務者以外から借り入れ、その他これに類する方法により、サラ金への債務の返済資金の調達を要求することは禁止されています。
3-7. 債務者や保証人以外に対する取り立て、協力の強要
債務者や保証人以外に対して、借金を含む債務の返済を要求することは一切禁止されています。さらに、債務者やその保証人以外が取り立てに関する協力を拒否しているのにもかかわらず、サラ金がさらに協力を求めることは禁止されています。
3-8. 受任通知受領後の債務者本人に対する取り立て
債務者が借金などの債務の処理を弁護士や司法書士に依頼し、弁護士などからその旨の受任通知がサラ金に届いたあとは、サラ金が債務者に対して債務の返済を要求することは禁止されています。
3-9. 不適切な方法による取り立ての予告
サラ金が取り立てを行う際に、弁済しなければ「家族に言う」「勤務先を訪問する」、あるいは「親に返済を要求する」というような発言をして、債務者に弁済の圧力をかけることは禁止されています。
4. 闇金はサラ金と異なり、不適切な取り立てをすることが多い
一方、闇金は貸金業法で禁止されている取立行為を平然と行う傾向にあります。債務者の携帯電話に執拗に連絡を入れてくるなど、その連絡が昼夜を問わないことも想定されます。そして、債務者が電話に出ると、脅迫的な言葉で返済を迫るのが一般的です。
また、闇金は債務者の家族、勤務先や近所の情報も把握するようになり、それらの第三者に債務者が闇金から借りていることを明らかにし、借金の肩代わりを要求することもあります。
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5. サラ金に借金を返さないとどうなる?
サラ金からの借金を返済できずにいると、遅延損害金の発生や一括返済請求だけでなく、支払督促や訴訟を経て強制執行され、預貯金や給与といった債務者の財産が差し押えられるなどの事態に陥ります。
5-1. 遅延損害金が発生し、返済総額が増える
返済期限を過ぎると、1日ごとに遅延損害金が発生します。その利率は約定の利率よりも高く、年20%程度であることが多いようです。これにより返済総額が増えるとともに返済期間も長くなります。
5-2. 一括返済を求められる
返済期限を大幅に過ぎると期限の利益(返済を分割払いできること)を失って、サラ金から一括返済を迫られることになります。
5-3. 個人信用情報機関に事故情報が登録される(ブラックリスト入り)
3カ月以上延滞を続けると、個人のクレジットカードの利用履歴やローンの返済状況などに関する情報を扱う個人信用情報機関に「延滞」というネガティブな情報が登録されます。この状態がいわゆる「ブラックリスト入り」です。この登録情報により、ほかのサラ金からの借り入れだけでなく、クレジットカードの新規発行や更新、スマートフォンの分割払いなども難しくなります。
5-4. 強制執行によって財産を差し押さえられる
さらに延滞し続けると、支払督促の申立てや訴訟が提起され、支払督促や判決に基づき、強制執行が申し立てられ、預貯金や給与が差し押さえられることになります。
6. サラ金から借りたお金を返済できない場合は「債務整理」を検討する
サラ金からの借金を約束どおりに返済できなくなった場合は、借金問題を解決する債務整理の検討をお勧めします。
6-1. 任意整理
任意整理は、消費者金融やクレジット会社などと直接交渉したうえで、返済額と支払方法について合意し、その合意に基づいて支払っていく手続きです。個人再生や破産と異なり、裁判所を通しません。
任意整理では元本の減額はなかなかできないものの、少なくとも将来的に発生する利息はカットまたは減額する方向で交渉を進められるケースが多いです。
手続き後に返済が必要になるため、毎月の返済が厳しい人には向いていない手続きです。
6-2. 個人再生
個人再生は、裁判所に申し立てをして借金を減額し、減額された残額を分割で支払い、残りの債務の支払いを免除してもらう手続きです。原則3年で返済することで、借金は5分の1から10分の1程度まで減らせる可能性があります。
将来、継続的に得る収入を原資として支払う手続きなので、基本的には、財産を手放す必要はありません。住宅ローンが残っている自宅についても、住宅ローンを支払いながら、マイホームを手放すことなく残せる「住宅資金貸付債権に関する特則」という規定もあります。
なお、継続的に返済していく手続きのため、その見込みがない人は個人再生を利用できません。また、住宅ローン、罰金などを除いた債務の総額が5000万円を超える場合にも利用できないことに注意してください。
6-3. 自己破産
自己破産は、債務の返済ができなくなった人が裁判所に申し立てをして、債務の支払いを免除してもらう免責手続きです。自宅を残すことは困難である一方、家財道具のほか、99万円までの現金や一定の金額までの預金、保険や自動車などは手元に残すことができます。
ただし、ギャンブルや浪費が借金の原因であれば免責は難しくなります。ギャンブルを含む単なる浪費は、破産法が定める免責不許可事由(自己破産を申し立てたとしても、借金の支払いが免除されない理由)として判断されるためです。
もっとも、浪費などの程度によっては、反省文を裁判所に提出したり、裁判所が選任する破産管財人のもとで家計の管理を行ったりすることで免責が認められる可能性があります。浪費などがあるからという理由だけで自己破産することをためらうのではなく、まずは弁護士とよく相談しましょう。
7. サラ金への借金返済が難しいときに、弁護士に相談するメリット
サラ金への借金返済が難しいときには、弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士に相談することによって、それぞれの債務整理の方法について説明を聞き、自身にとって、どの債務整理方法を選択するのが適切なのかがわかります。そして、弁護士に正式に債務整理を依頼すれば、弁護士がサラ金に受任通知を送り、それが届くとサラ金からの取り立ては止まり、自身の生活の立て直しにお金を使うことができます。
また、弁護士は代理人として各種手続きを進めます。任意整理におけるサラ金との交渉や合意書の作成、個人再生や自己破産における申立書の作成、再生計画案の策定などに対応してもらえるため、債務者自身の負担やストレスは少なくなります。
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8. 弁護士以外のサラ金に関する相談窓口
弁護士以外のサラ金に関する相談窓口として代表的なものは、全国にある財務局の多重債務相談窓口です。日本貸金業協会が運営する「貸金業相談・紛争解決センター」や、国民生活センターが展開する「全国の消費生活センター等」もあります。
警察は基本的に借金問題には介入しません。警察は犯罪について捜査する機関であるため、事件性のない私人間の単なるお金の貸し借りのトラブル(金利が高い、督促が厳しいなど)について、動くことはありません。
9. サラ金の取り立てに関してよくある質問
Q. サラ金の取り立ては、今と昔で何が違う?
2010年に貸金業法が改正されて取立行為の規制が強化されました。貸金業法で禁止されている取立行為をすれば、罰則が科されるため、以前はよく見られた「夜中に債務者の自宅を訪ねる」「債務者の勤務先に乗り込む」などの行為はほとんどなくなりました。
Q. サラ金の取り立ては、家族や勤務先に対しても行われる?
家族や勤務先への取り立ては貸金業法で禁止されていて、違反した場合には罰則が科されます。そのため、現在ではほとんど行われていないものの、サラ金が債務者と連絡がとれなくなった場合、家族や勤務先に債務者の連絡先を尋ねたり、債務者に連絡するよう伝えてほしいと要請したりする場合があります。この要請は、貸金業法21条1項8号の禁止行為にはあたりません。
Q. サラ金が自宅に来ることはある?
サラ金が債務者の自宅を訪問することはあり得ます。ただし、サラ金が訪問した際に債務者から退去要請を受けた場合、サラ金は退去しなければならないとされています。
Q. サラ金の取り立てが行われる時間帯は?
午後9時から午前8時までの間の取立行為は法律で禁止されています。よって、取り立てが許されるのは「午前8時から午後9時まで」です。
Q. サラ金から違法な取り立てを受けたらどうすべき?
メモや録音などにより証拠を残したうえで、財務局、消費生活センター、日本貸金業協会、弁護士などに相談することをお勧めします。また、違法な取り立ては貸金業法違反の刑事事件にもなるため、警察に相談すれば対処してもらえます。
Q. サラ金問題を弁護士に相談すると、費用はいくらかかる?
30分5500円(税込)程度が相場ですが、借金の悩みについては初回無料相談を実施している事務所も多いです。要件を満たせば法テラスでも無料相談を受けられるため、問題解決のためにも早めの相談をお勧めします。
10. まとめ サラ金への返済に困っている場合には早めに弁護士に相談を
以前は過酷な取り立てをするサラ金も見受けられましたが、法律が改正され、厳しい取り立ては規制されています。そのため、不適切な取り立てが行われることは少なくなっています。
実際、深夜から早朝までの取り立て、返済や連絡の申し出を受けたあとの取り立て、勤務先などへの取り立ては違法行為であるため、そういった対応を受けた場合は、弁護士や警察に相談するようにしましょう。
サラ金への返済に困っている場合には早めに弁護士に相談し、債務整理することをお勧めします。債務整理には主に任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法があり、弁護士に相談することで、一人ひとりに適した方法によって解決策を見いだすことができます。
(記事は2026年3月1日時点の情報に基づいています)
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