目 次
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1. 水道代を滞納するとどうなる?
水道代を滞納し続けると、水道を管理する自治体から督促を受けるほか、いずれは水道を止められてしまいます。
1-1. 自治体から督促を受ける
水道事業は、都道府県や市町村が運営しています。水道代の請求は2カ月に1回行われ、期限までに支払わなければなりません。
水道代を滞納すると、運営元の自治体から督促状などが届きます。督促を受けても水道代を支払わないと、水道が止められたり、財産を差し押さえられたりするおそれがあるので要注意です。
1-2. 滞納を続けると、水道はいつ止まる?
水道代の滞納が長引くと、水道が止められてしまいます。水道が止まる時期は自治体によって異なりますが、2~4カ月程度滞納が続くと止められることが多いです。水道代を滞納してしまったら、できる限り早く解消するよう努めましょう。
2. 水道代を滞納してから供給停止までの流れと期間の目安
水道代を滞納してから、実際に水道が止められてしまうまでの流れと期間の目安を解説します。
2-1. 書面による督促|督促状・勧告状・催告状など
水道代を滞納してから数日後には、運営元の自治体から督促の書面が届きます。書面の名称は「督促状」「勧告状」「催告状」などさまざまですが、いずれも改めて指定した期限までに水道代を支払うよう求める内容です。1回だけでなく、2~3カ月程度にわたって複数回書面が送られてきます。
督促状などが届いてから速やかに水道代を支払えば、水道はそのまま供給され続けます。
2-2. 水道局員による自宅訪問
自治体によっては、督促状などの書面を送付するだけでなく、職員が自宅を訪問してくることもあります。自宅訪問の目的には、水道料金を督促することに加えて、住人がいるかどうかなどの状況確認を行うことも含まれています。
自宅訪問の時期は、督促状などが送られてくる時期とおおむね同じです。その場で強制的に水道代を徴収されることはなく、帰ってほしいと言えば帰ってもらえます。しかし、払えるなら速やかに水道代を払った方がよいでしょう。
2-3. 給水停止予告通知書の送付
水道代の滞納が長引くと、自治体から「給水停止予告通知書」などの書面が送られてきます。書面の名称は自治体によって異なりますが、「期限までに水道代を支払わないと水道を止める」という内容です。
給水停止予告通知書は、水道代の滞納が2~3カ月程度続いた時期に送付されます。
2-4. 水道の停止
給水停止予告通知書に記載された期限までに水道代を支払わないと、水道が止められてしまいます。実際に水道が止まる時期は、水道代の滞納が始まってから2~4カ月後で、自治体によって異なります。
3. 水道代を滞納した場合に起こり得るリスク
水道代を滞納し続けると、以下のようなリスクを負うことになります。できる限り速やかに、水道代の滞納を解消しましょう。
3-1. 水道が止まる
水道代の滞納が2~4カ月程度続くと、水道が止められます。日常生活の中で水道が使えないのはたいへん不便です。
3-2. 遅延損害金が発生する
納期限を過ぎても水道代を支払わないと、1日ごとに遅延損害金(延滞金)が発生します。遅延損害金の利率は年3%(法定利率)とされているのが一般的です。
滞納が長引けば長引くほど遅延損害金が積み重なり、支払うべき金額が増えてしまいます。
3-3. ブラックリスト入りする(クレジットカード払いの水道代を滞納した場合)
水道料金をクレジットカード払いにしている場合、カード会社が先に自治体に対して水道料金を支払い、その後に利用者がカード会社に同額を支払います。
クレジットカード払いの水道代を滞納すると、その事実が個人信用情報機関に登録されます。これは俗に「ブラックリスト入り」と呼ばれるものです。
ブラックリスト入りすると、利用中のクレジットカードが強制的に解約されてしまいます。また、新たにローンを組むことや、クレジットカードを作ることもできなくなります。
クレジットカード料金の延滞によるブラックリスト入りは、延滞した債務を完済してから5年が経過するまでは解消されません。ローンやクレジットカードなどが利用できなくなると、生活に大きな悪影響が及んでしまいます。
3-4. 預貯金などを差し押さえられる
水道料金の滞納を続けると、最終的には財産を差し押さえられます。
差し押さえの対象となることが多いのは、預貯金や給与です。生活に充てるべきお金の一部が差し押さえられると、一挙に生活が苦しくなってしまいます。
4. 水道が止まった後、いつ供給が再開される?
水道代の滞納によって水道が止められた後、水道の供給を再開してもらうには、滞納している水道代全額を支払う必要があります。水道代は、水道事務に関する自治体の窓口、金融機関、コンビニエンスストアなどで支払うことができます。
自治体の窓口で水道代を支払えば、直ちに水道の供給が再開されます。これに対して、金融機関やコンビニエンスストアなどで水道代を支払った場合は、自治体側で入金確認を行うまでは水道の供給が再開されません。すぐに給水を再開してもらうには、自治体の窓口へ電話で連絡する必要があります。
なお自治体の窓口は、原則として平日の日中しか開いていません。自治体によっては時間外でも対応してくれることがありますが、すべての自治体が対応しているわけではないのでご注意ください。
5. 水道代に消滅時効はある?
水道代には、借金やカード料金などの一般的な債権(債務)と同様の消滅時効が適用されます。
具体的には、債権者である水道事業者(自治体)が権利を行使できることを知った時から5年が経過すると、水道代請求権が時効によって消滅します。この場合、利用者が水道事業者に対して時効を援用すると、水道代の支払い義務を免れます。
ただし、自治体は水道代が時効消滅する前に請求を行い、強制的な回収に向けた手続きを進めるケースが大半です。そのため、時効完成によって水道代の支払いを免れることは期待できません。
6. 水道代を滞納して払えない場合はどうすべき?
水道は電気やガスなどと並び、生活に直結する重要なライフラインです。水道代が払えないなら、水道を止められないようにするための対応を速やかに行いましょう。
具体的には、以下の対応などが考えられます。
6-1. 水道局に相談する
水道代の支払いが難しいことが分かった段階で、すぐに水道局へ相談しましょう。経済的に困難な事情を伝えれば、支払いを待ってもらえることが多いです。また、相談をしている間は、強制的に水道を止められる可能性は低いと思われます。
6-2. 水道代の減免を申請する
経済的に苦しい状況にある人は、自治体の制度に基づいて水道代を減免してもらえることがあります。
たとえば以下のような人は、水道代の減免の対象となることがあります。
生活保護を受給している人
児童扶養手当を受給している人
住民税非課税世帯に属する人
中国残留邦人等で、生活支援の給付を受けている人
など
水道代の減免制度の対象者や内容は自治体によって異なるので、各自治体の窓口でご確認ください。
6-3. 公的支援制度を利用する
生活費に充てるためのお金が足りないなら、公的支援制度の利用を検討しましょう。たとえば、以下のような公的支援制度を利用できることがあります。
公的支援の名称 | 概要 | 申請窓口 |
|---|---|---|
生活福祉資金貸付制度 | 低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯向けの貸付制度 | 自治体の社会福祉協議会 |
臨時特例つなぎ資金貸付制度 | 失業などによって住居を失い、 生活の維持が困難になっている人向けの貸付制度。 生活保護や貸付制度の申請中に利用できることがある | 自治体の社会福祉協議会 |
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 | 母子家庭・父子家庭・寡婦を対象とする貸付制度 | 自治体の福祉事務所 |
雇用保険の基本手当 | 失業者を対象とする給付 | ハローワーク(公共職業安定所) |
生活保護 | 自力で十分な収入を得られず、 親族からの援助も受けられない人のための給付 | 自治体の福祉事務所 |
住宅確保給付金 | 失業者などが住居を確保するための給付 | 自治体の生活困窮者自立相談支援機関 |
6-4. 借金などを債務整理する
借金などの債務の支払いが生活費を圧迫している場合は、債務整理が有力な解決策となります。債務整理は、債務の負担を軽減する手続きです。債権者との交渉や裁判所の手続きを通じて、債務の減額や免責を認めてもらいます。
債務整理の主な種類は、「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つです。
債務整理の種類 | 概要 |
|---|---|
任意整理 | 債権者と交渉して、 利息・遅延損害金のカットや返済期間の延長などを認めてもらいます。 手続きが比較的簡単で、生活への影響も最小限に抑えられます。 借金などの債務が少額である場合に向いている手続きです。 |
個人再生 | 裁判所の手続きを通じて、債務を減額してもらいます。 担保権が付いている財産は原則として処分されますが、 自宅の処分は回避できる制度が設けられています。 安定した収入が必要です。 |
自己破産 | 裁判所の手続きを通じて、債務を免責してもらいます。 高価な財産などは処分されますが、借金などはゼロになります。 無職の人や収入が不安定な人でも利用可能です。 |
水道代はほとんどの場合、債務整理の対象になりません。しかし、生活費を圧迫している借金などの負担が債務整理によって小さくなれば、水道代に回すお金を捻出できるようになるでしょう。
債務整理については、弁護士と司法書士が相談を受け付けています。
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7. 水道代を滞納している人が債務整理を検討する際の注意点
借金などの一般的な債務とは異なり、水道代は多くの場合、債務整理の対象になりません。水道代を滞納している状態で債務整理をしようとする際には、以下の各点にご注意ください。
7-1. 水道代の任意整理はできない
任意整理は、債権者との交渉によって債務の減額を認めてもらう手続きです。しかし、水道を運営する自治体は、任意整理の交渉に応じてくれません。
水道代を減免してもらうには、任意整理ではなく、自治体が設けている減免制度を利用する必要があります。
7-2. 下水道料金と6カ月分の上水道料金は、個人再生の対象外
個人再生は、裁判所を通じて債務を減額してもらう手続きです。借金などが多額に及ぶ場合は、個人再生が有力な解決策となります。
しかし、下水道料金全額と、再生手続開始の決定前6カ月分の上水道料金は個人再生の対象外とされています。したがって、水道料金のうち個人再生で減額されるのは、再生手続開始の決定より6カ月以上前に発生した上水道料金のみです。
7-3. 自己破産をしても、下水道料金は免責されない
自己破産は、裁判所を通じて債務を免責してもらう手続きです。高価な財産は処分されますが、借金などの債務はゼロになります。
破産手続開始の決定前に発生した上水道料金は、自己破産の手続きによって最終的に免責されます。これに対して下水道料金は、税金などと同様に取り扱われるため、自己破産をしても一切免責されません。
8. 水道代を滞納するほど経済的に苦しいとき、弁護士や司法書士に相談するメリット
水道代の支払いが困難な状況に陥っているなら、早い段階で弁護士や司法書士に相談しましょう。減免申請や債務整理など、状況に合わせた解決策についてアドバイスを受けられます。
特に債務整理については、自分で対応するのはかなり大変なので、弁護士または司法書士のサポートを受けるのが安心です。弁護士と司法書士には、それぞれ以下の業務を依頼できます。
<弁護士>
債務整理全般(任意整理、個人再生、自己破産)
<司法書士>
以下の業務
・債権額が1社当たり140万円以下の任意整理
・個人再生または自己破産について裁判所に提出する書類の作成
弁護士または司法書士に依頼すれば、抜け漏れなく適切に手続きを進めてもらえるので、借金問題などの根本的な解決が大きく近づきます。
水道代やその他の債務の支払いが難しくなったら、すぐにでも弁護士や司法書士にご相談ください。
9. 水道代の滞納に関するよくある質問
Q. 水は命に直結するので、水道代を滞納しても水道は止められない?
水道代の滞納が2~4カ月程度続くと、水道が止められてしまいます。
Q. 水道代を滞納した状態で引っ越したらどうなる?
住民票などの情報から引っ越し先の住所を突き止められ、滞納している水道代を請求されます。ずっと水道代を支払わずにいると、預貯金や給与などの財産を差し押さえられるリスクがあります。
Q. 水道代を払い忘れたら、はがきで連絡が来る?
自治体から郵便によって連絡が来るのが一般的です。そのほか、電話や職員の訪問などによって督促が行われることもあります。
Q. 水道代を滞納すると、何カ月で水道が止まる?
滞納が始まってから2~4カ月程度で水道が止まります。実際にいつ水道を止められるのかは、自治体によって異なります。
Q. 水道料金の振込用紙が期限切れの場合、どこで払う?コンビニで払える?
振込用紙に記載された期限が過ぎても、一定期間はその用紙によって水道料金を支払えるケースが多いです。ただし、大幅に期限が過ぎた場合は支払えなくなります。その場合は、自治体の窓口で支払うか、または振込用紙の再発行を受ける必要があります。
なおコンビニでの支払いは、振込用紙に記載された期限が1日でも過ぎるとできなくなることがあります。その場合は、別の方法で支払いましょう。
Q. 水道代・電気代・ガス代の中で、どれを優先して支払うべき?
どれも重要なライフラインなので、優劣は一概に言えません。自分の生活状況と照らし合わせて、使えなくなったらより不便だと思われるものから優先的に支払ってください。
10. まとめ 水道代の支払いが難しい場合には早めに弁護士に相談を
水道代を滞納してから2~4カ月程度が経過すると、水道が止められてしまいます。自治体が滞納している水道代を強制的に徴収するため、預貯金や給与などの財産が差し押さえられるおそれもあるので要注意です。
水道代の支払いが難しい状態から脱却するには、自治体に減免を申請する方法や、借金などの債務整理を行う方法などが考えられます。弁護士や司法書士に相談すれば、状況に合わせた解決策をアドバイスしてもらえるでしょう。
「債務整理のとびら」には、水道代の滞納や借金問題について相談できる弁護士・司法書士が多数登録されているので、ぜひご活用ください。
(記事は2026年1月1日時点の情報に基づいています)
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