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1. 過払い金請求を弁護士に依頼するメリット
過払い金請求は、弁護士に依頼して任せるのがおすすめです。弁護士に依頼することには、主に以下のメリットがあります。
1-1. 回収額が多くなる可能性がある
消費者金融などに対して、借主が自分で過払い金請求を行っても、スムーズに過払い金を回収できるとは限りません。弁護士が付いていないと、貸主は過払い金の返還を拒否したり、少なすぎる金額を提示してきたりすることが多いためです。
弁護士に依頼すると、法的根拠を示しながら請求してもらえるため、満額に近い過払い金を回収できる可能性が高まります。実際に筆者が受任した事案では、貸主から当初100万円程度の返還を提案されていたところ、交渉によって200万円程度まで増額できた例などがありました。
1-2. 手続きの手間が省ける
弁護士に依頼すると、過払い金請求に必要な準備や手続きを全面的に任せられます。
請求書(内容証明郵便)の作成・送付や利息の引き直し計算、貸主との交渉や和解合意書の作成など、過払い金請求に必要な対応は多岐にわたります。これらを自力で行うのはかなり大変ですが、弁護士に任せれば大きく手間が省けます。
1-3. 家族にバレにくい
過払い金請求を弁護士に依頼すると、貸主からの連絡はすべて弁護士宛に行われるようになります。自宅に郵便物が届いたり、電話がかかってきたりすることがなくなるので、家族に知られるリスクは小さくなります。
弁護士は守秘義務を負っているので、依頼者に無断で家族に依頼内容を話すことはありません。過去に借金をしていたことを家族に隠しているなら、弁護士を通じて過払い金請求を行いましょう。
1-4. 訴訟(裁判)になっても弁護士が対応してくれる
過払い金請求の交渉がまとまらない場合は、裁判所に訴訟を提起することになります。
訴訟は複雑な手続きなので、法的な知識と経験がなければ自力で対応することは難しいです。弁護士に依頼していれば、訴訟が必要になっても適切に対応してもらえます。
2. 弁護士に依頼して過払い金請求を行うことのデメリット
弁護士に過払い金請求を依頼することの難点は、弁護士費用がかかることです。また、借金の返済中に過払い金請求を行った結果、完済にならない場合は「ブラックリスト入り」することがあります。
2-1. 弁護士費用がかかる
過払い金請求を弁護士に依頼すると、弁護士費用がかかります。弁護士費用の金額や仕組みは、依頼先の弁護士によって異なります。
最も一般的なのは、依頼時に着手金を支払い、対応終了時に回収額に応じた報酬金を支払うというパターンです。この場合、過払い金が戻ってこなかったり、想定していたよりも少額だったりすると、費用倒れになって損をしてしまいます。
一部の弁護士は、着手金無料の完全成功報酬制を採用しています。絶対に損をしたくないなら、完全成功報酬制の弁護士に依頼するのがよいでしょう。ただし、着手金を支払う場合に比べると、報酬金の額は高くなりがちなので注意してください。
2-2. 「ブラックリスト入り」することがある
「ブラックリスト入り」とは、個人信用情報機関にマイナスの信用情報(事故情報)が登録されることを意味します。たとえば、借金の返済を延滞した場合や、債務整理をした場合にはブラックリスト入りします。
過払い金請求を行っても、原則としてブラックリスト入りすることはありません。ただし、返済中の借金について過払い金請求を行い、過払い金を充当してもその借金が完済にならない場合は、債務整理の一種である「任意整理」として取り扱われ、ブラックリスト入りすることがあります。
ブラックリスト入りすると、以下のようなデメリットが生じます。
ローンを借りられなくなる
クレジットカードが解約され、新規作成もできなくなる
商品を分割払いで購入できなくなる
保証人になれなくなる
保証会社が必要な賃貸物件を借りられなくなる
一度ブラックリストに載ると、元に戻るまで時間がかかります。過払い金請求を行う前に、ブラックリスト入りする可能性があるかどうかを確認しましょう。
3. 過払い金請求を弁護士に依頼した方がいいケース
以下のようなケースでは、弁護士に依頼して過払い金請求を行うメリットが大きいと考えられます。
利息制限法の上限利率(年15~20%)を超える利息を支払っていた
2010年6月17日以前に、消費者金融から借り入れをした
多額の過払い金が生じている可能性がある
複数の貸主との間で過払い金が生じている可能性がある
自分で貸主に連絡したが、過払い金の返還を拒否された
貸主に提示された過払い金の額が少なすぎる気がする
訴訟も視野に入れて、過払い金を満額回収したい
手続きを先延ばしにすると、時効を迎え、過払い金請求ができなくなる可能性があるので注意しましょう。
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4. 過払い金請求を弁護士に依頼する際の流れ
過払い金請求を弁護士に依頼する際には、以下の流れで手続きが進みます。
4-1. まずは弁護士に相談・依頼
まずは、過払い金請求を取り扱っている弁護士に相談しましょう。「債務整理のとびら」には、過払い金請求の無料相談を受け付けている弁護士が数多く掲載されています。
複数の弁護士の無料相談を利用しても構いません。能力・人柄・費用などを比較検討して、信頼できる弁護士を探しましょう。
弁護士に相談する際には、借金の契約書や返済履歴が分かる資料などを持参すると、事情をスムーズに理解してもらえます。ただし、これらの資料がなくても相談は受け付けてもらえるので、早めに相談することをおすすめします。
弁護士への依頼を決めたら、委任契約書を締結して正式に依頼します。着手金が設けられている場合は、この時点で支払います。
4-2. 取引履歴の開示請求
過払い金請求の依頼を受けた弁護士は、請求先である消費者金融などに対して、取引履歴の開示を請求します。実際に支払った利息の額を確認する必要があるためです。
取引履歴が開示されるまでの期間は請求先によってまちまちですが、おおむね1~2カ月以内には開示される傾向にあります。
4-3. 利息の引き直し計算
請求先から取引履歴の開示を受けたら、利息の「引き直し計算」を行います。
引き直し計算とは、実際に支払った利息額から、利息制限法の上限金利に従った利息額を差し引き、その差額を計算する方法です。引き直し計算によって求められた金額が、請求できる過払い金の額となります。
4-4. 返還請求・交渉
引き直し計算が完了したら、弁護士が請求先に対してその金額を示しつつ連絡し、過払い金の返還に関する交渉を始めます。
交渉では、基本的に過払い金の満額返還を求めますが、早期解決の観点からある程度妥協をするケースも見られます。弁護士に解決内容の希望を伝えれば、その方針に沿って交渉してもらえます。
交渉がまとまったら、請求先との間で和解合意書を締結します。交渉に要する期間はまちまちですが、1~2カ月程度を要するケースが多いです。
4-5. 交渉が決裂した場合は訴訟
請求先との交渉が決裂した場合は、裁判所に訴訟を提起します。訴訟手続きへの対応は、弁護士が代理人として全面的に代行します。過払い金が生じていることを訴訟で立証すれば、裁判所は借主に対して過払い金の返還を命ずる判決を言い渡します。
判決が確定すれば、強制執行によって過払い金を回収できるようになります。基本的には、強制執行の前に過払い金が支払われることが多いです。
訴訟に要する期間もケース・バイ・ケースですが、スムーズに進行すれば半年程度で第一審の判決が言い渡されます。請求先が控訴すると、さらに長期間を要することになります。
4-6. 過払い金の返還・入金
交渉がまとまった場合や、訴訟の判決が確定した場合には、過払い金の返還が行われます。なお、まだ借金の元本が残っている場合は、過払い金が元本の額に充当された後、残額のみが返還されます。
弁護士に依頼している場合、過払い金は弁護士の預かり金口座に対して返還されるのが一般的です。この場合、弁護士費用を差し引いた残額が弁護士から依頼者に支払われます。
5. 過払い金請求を弁護士に依頼する際の費用は?
過払い金請求に関する弁護士費用の主な内訳は、以下のとおりです。
【相談料】
正式な依頼をする前に、法律相談を利用するとかかります。ただし、相談料を無料としている弁護士も多いです。
【着手金】
弁護士へ正式に依頼したときに支払います。着手金を無料としている弁護士もいます。着手金がかかる場合でも、分割払いの相談をすると応じてもらえることがあります。
【報酬金】
回収できた過払い金の額に応じて、依頼終了時に支払います。
【実費】
郵送料や訴訟提起の費用などを要した場合は、依頼者の負担となります。
過払い金請求の着手金と報酬金については、日本弁護士連合会の規定によって以下の規制が設けられています(税抜価格)。
着手金 | 上限なし ※ただし、受任の内容に応じて適正かつ妥当な金額としなければなりません |
|---|---|
解決報酬金 | 1社当たり2万円以下 ※商工ローンは1社当たり5万円以下 |
減額報酬金 ※過払い金の充当や任意整理の交渉により、 | 減額分の10%以下 |
過払金報酬金 ※過払い金を回収できた場合 | 回収額の20%以下 ※訴訟による場合は回収額の25%以下 |
送金代行手数料 ※過払い金請求後に残った借金について、 | 送金1回、債権者1人当たり1000円 ※実費別途 |
その他の報酬金 | 受領禁止 |
たとえば、着手金が5万円で、交渉による過払金報酬金が回収額の20%だとします。
交渉によって100万円の過払い金を回収できた場合、実費を除く弁護士費用は総額25万円(着手金5万円、報酬金20万円)です。消費税10%を含めると27万5000円なので、手元に残るのは72万5000円となります。
6. 過払い金請求を依頼する弁護士・法律事務所選びのポイント
過払い金請求を依頼する弁護士(法律事務所)を選ぶ際には、以下のポイントに注目するとよいでしょう。
6-1. 過払い金請求の実績や専門性があるか
過払い金請求を豊富に取り扱っている弁護士は回収のノウハウを有しているため、依頼すれば過払い金請求の成功率が高まります。法律事務所のホームページなどを見て、過払い金請求の実績があるかどうかを確認しましょう。
法律事務所によっては、債務整理に特化した専門チームなどを設置しているところもあります。事実であれば過払い金請求に関する豊富なノウハウが期待できるので、無料相談の際などに質問してみましょう。
6-2. 費用体系が明確か
予期せぬ費用を請求されて戸惑うような事態を防ぐには、弁護士費用が明確であるかどうかを確認することが大切です。着手金や報酬金、実費などが分かりやすく表示されているか、追加費用がかかるとしたらどのようなケースかなどをあらかじめ確認しましょう。
「完全成功報酬制」などと掲げられていても、実際には実費や最低費用などがかかることがあるので要注意です。不明な点があれば、正式に依頼する前に弁護士へ質問して解消しましょう。
6-3. 相談しやすい雰囲気・対応か
納得できる形で過払い金請求を進めてもらうには、疑問に思ったことや解決内容の希望などについて、弁護士と十分にコミュニケーションを取る必要があります。
そのためには、弁護士の対応が誠実かつ親切であり、相談しやすい雰囲気を作ってもらえるかどうかも大切な要素の一つです。無料相談を利用して弁護士に会い、実際に話してみて雰囲気を感じ取りましょう。そのうえで、何でも気軽に相談できる弁護士に依頼することをおすすめします。
6-4. 誇大広告や強引な営業がないか
過払い金請求の依頼を勧誘するために、誇大広告や強引な営業をする弁護士には、決して依頼すべきではありません。
誇大広告や強引な営業は、品位を欠くものとして弁護士倫理違反に当たります。またそのような行為は、弁護士としての能力不足や需要のなさの裏返しとも考えられます。
たとえば「過払い金を必ず取り戻せる」などと、必要以上に楽観的な見通しを伝えてくる弁護士には要注意です。弁護士費用についてほとんど説明することなく、すぐに契約するよう迫ってくる弁護士も避けましょう。
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7. 過払い金請求の際に注意すべきこと
過払い金請求の依頼先を探す際には、過払い金詐欺や不適切なランキングサイト・ネット広告などに引っ掛からないよう十分ご注意ください。
7-1. 過払い金詐欺
過払い金詐欺とは、「過払い金を代わりに回収する」などと嘘(うそ)を言って、高額の着手金などをだまし取る詐欺行為です。詐欺業者は「必ず過払い金が返ってくる」などと甘い言葉を用いて、過払い金請求の依頼を勧誘します。
過払い金詐欺を行っているのはほとんどの場合、弁護士や司法書士の資格を持たない者です。無資格で過払い金請求を代行するのは違法なので、絶対に依頼してはいけません。
7-2. ランキングサイト・ネット広告
インターネット上には、過払い金請求に関するランキングサイトやネット広告が多数掲載されています。
ランキングサイトやネット広告の内容は、依頼を勧誘する目的で誇張や操作がされているケースがよく見られます。ランキング上位でも優良な法律事務所とは限りませんし、広告に記載された実績や強みなども自己申告に過ぎません。
口コミは参考になるものもありますが、投稿者の主観に過ぎない点に注意を要します。インターネット上の情報だけにとらわれず、実際に弁護士に会って話し、信頼できるかどうかを見極めることが大切です。
8. 過払い金請求を依頼するなら、弁護士と司法書士のどちらがよい?
過払い金請求は、弁護士のほか司法書士にも依頼できます。
ただし過払い金請求に関しては、弁護士の方が対応できる業務範囲が広い一方で、報酬は弁護士と司法書士でほとんど変わりません。基本的には、弁護士への依頼をおすすめします。
8-1. 弁護士の方が対応できる業務範囲が広い
司法書士(認定司法書士)が過払い金請求について取り扱うことのできる業務は、弁護士に比べると狭く限定されています。具体的には、以下の制限が設けられています。
司法書士が過払い金請求を取り扱えるのは、請求額が1社当たり140万円以下のみ
司法書士が訴訟代理人になれるのは、簡易裁判所で行われる場合のみ
司法書士は強制執行の代理申立てができない
弁護士には上記のような制限がなく、過払い金請求に関するあらゆる対応を依頼できます。高額の過払い金を請求する場合や、弁護士と司法書士のどちらに依頼すべきか迷っている場合には、まず弁護士に相談してみましょう。
8-2. どちらも報酬の相場は大きく変わらない
「弁護士費用よりも司法書士費用の方が安い」という固定観念は、過払い金請求については必ずしも正しくないと思われます。
過払い金請求の依頼費用については、弁護士会と司法書士会がそれぞれ規制を設けていますが、その内容はほとんど変わりません。実際にも、過払い金請求の弁護士費用と司法書士費用に大きな差はありません。
そもそも依頼費用は事務所によって異なるので、「弁護士費用よりも司法書士費用の方が安い」と一概に言うことはできません。実際に複数の弁護士や司法書士から見積もりを取得し、比較してみましょう。
9. 過払い金の弁護士に関するよくある質問
Q. 過払い金請求を宣伝する法律事務所が多いのはなぜ?
不当に高い利息を払ってしまった人を助けたい、2010年代にたくさん取り扱ってきた名残で対応している、手続きが定型化しているため扱いやすいなど、さまざまな理由が考えられます。
Q. 過払い金請求で弁護士の取り分はいくら?
日本弁護士連合会の規定により、過払い金の充当によって借金を減額した場合は減額分の10%、過払い金を回収した場合は回収額の20%が報酬金の上限とされています。また報酬金とは別に、着手金がかかることがあります。実際の弁護士費用は、依頼先の弁護士によって異なります。
Q. 過払い金請求の依頼先を探す際、ネット上の評判やおすすめランキングは信用できる?
誇張や操作が行われていることもあるため、必ずしも信用できません。実際に弁護士に会って、信頼できるかどうかを自分で判断しましょう。
Q. 過払い金請求にかかる時間はどのくらい?
事案によって異なりますが、交渉だけで解決する場合は3~6カ月程度、訴訟が必要になる場合は1年程度を要するケースが多いです。
Q. 過払い金を請求したら、すぐ返金される?
すぐに返金されるとは限りません。請求先の消費者金融などが返還を拒否するケースもあります。
Q. 過払い金請求はいつまでできる?
原則として、消滅時効が完成するまでは請求できます。過払い金請求権の消滅時効が完成するのは、最後の返済日から10年後です。ただし、請求先がすでに倒産している場合など、時効完成前でも過払い金請求ができなくなることもあります。
10. まとめ 過払い金請求は自分でやるより弁護士に依頼するのがおすすめ
過払い金請求は、自分で行うよりも弁護士に依頼した方が成功しやすいです。弁護士が法的根拠を示して請求を行えば、満額に近い過払い金を回収できる可能性が高まります。時間や労力が省けることも、弁護士に依頼することの大きなメリットです。
過払い金請求については、多くの弁護士が無料相談を受け付けています。「債務整理のとびら」には無料相談ができる弁護士が数多く掲載されているので、過払い金請求を考えている人はぜひご利用ください。
(記事は2026年1月1日時点の情報に基づいています)
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