目 次
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1. 法テラスとは?
「法テラス(日本司法支援センター)」とは、市民と法専門家(弁護士・司法書士)の距離を近づけるために設立された公的機関です。
他人との間でトラブルが発生した、お金が返せなくなったなどの事態を適切に解決するためには、法専門家のサポートが必要です。しかし「誰に相談すればいいか分からない」「依頼費用に充てるお金がない」といった理由で、法専門家へ相談せずに自力で解決しようとして、さらに問題が深刻化してしまうケースが後を絶ちません。
法テラスは全国各地に地方事務所を設置し、法専門家へのアクセスが難しい市民を支援するための活動を行っています。
2. 法テラスで借金の無料相談は可能?
法テラスの活動の2本柱は「無料法律相談」と「弁護士等費用の立替え」です。
2-1. 利用要件を満たせば、3回まで無料法律相談を利用できる
法テラスでは、収入と資産が一定水準以下であるなどの要件を満たす人を対象に、無料法律相談を実施しています。利用要件を満たしていれば、借金問題についても1つの案件について、1回当たり30分の無料相談を3回まで利用できます。
2-2. 弁護士や司法書士へ正式に依頼する場合は、費用を立て替えてもらえる
借金問題を解決するには、弁護士や司法書士に依頼して「債務整理」を行うのが効果的です。債務整理は借金の負担を軽減する手続きで、適切な方法で進めれば借金問題を根本的に解決できます。
債務整理を弁護士や司法書士に依頼する際には、弁護士費用や司法書士費用がかかりますが、法テラスを利用すればその費用を立て替えてもらえます。
法テラスに立て替えてもらった費用は、原則として月5000円から1万円程度ずつ分割で返済します。ただし、生活保護の受給中は返済が猶予されるほか、手続き終了後も生活保護を受給している場合は返済の免除を申請できます。
3. 借金問題について、法テラスで相談できる主な事項
法テラスを利用すると、借金問題について弁護士や司法書士に無料で相談できます。相談できる事項は幅広く、たとえば以下のようなことが相談可能です。
【債権者からの取り立ての停止】
正式に弁護士や司法書士に依頼すれば、債権者に受任通知を送付して取り立てを止めてもらえます。
【任意整理】
債権者と交渉して、借金などの債務の負担を軽減する手続きです。任意整理のメリットやデメリット、対象とする債務の選び方、どのくらい債務の負担が減るのか、他の手続き(個人再生・自己破産)との比較などについてアドバイスを受けられます。正式に弁護士や司法書士に依頼すれば、任意整理の手続きを代行してもらえます。
【個人再生】
裁判所を通じて、借金などの債務を減額する手続きです。個人再生のメリットやデメリット、必要となる準備、どのくらい債務の負担が減るのか、他の手続き(任意整理・自己破産)との比較などについてアドバイスを受けられます。正式に弁護士に依頼すれば、個人再生の申立てを代行してもらえます。
【自己破産】
裁判所を通じて、借金などの返済を免除する手続きです。自己破産のメリットやデメリット、必要となる準備、生活への影響、他の手続き(任意整理・個人再生)との比較などについてアドバイスを受けられます。正式に弁護士に依頼すれば、自己破産の申立てを代行してもらえます。
【過払い金請求】
利息制限法の上限(年15~20%)を超えて支払った利息を取り戻す手続きです。過払い金請求ができるかどうか、いくら回収できそうかなどについてアドバイスを受けられます。正式に弁護士や司法書士に依頼すれば、過払い金請求の手続きを代行してもらえます。
【消滅時効の援用】
最後に支払ってから長期間が経過している借金などの債務について、支払義務を免れるための手続きです。時効援用ができるのかどうか、どのような方法で時効を援用すべきか、事前準備段階での注意点などについてアドバイスを受けられます。正式に弁護士に依頼すれば、時効援用の手続きを代行してもらえます。
【闇金トラブルへの対応】
違法業者である闇金からお金を借りてしまい、暴力的な取り立てを受けるなどのトラブルを抱えているときは、その解決方法について相談できます。正式に弁護士や司法書士に依頼すれば、闇金業者への連絡などを代行してもらえます。
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4. 法テラスを利用する場合、依頼費用の額を低く抑えられる
法テラスを通じて弁護士や司法書士に依頼する場合の費用は、一般的な弁護士費用や司法書士費用よりも安い水準となっています。法テラスは経済的に苦しい人を支える組織なので、弁護士費用や司法書士費用の額が低く抑えられています。
たとえば任意整理と自己破産の費用は、法テラスを利用する場合とそうでない場合とで、以下のとおり大幅に違います。
着手金 | 実費 | 報酬金 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|
法テラスを利用した場合 | 11万円 | 2万5000円 | なし | 13万5000円 |
法テラスを利用しなかった場合 | 11万円~22万円程度 | 原則として実額精算 (数千円程度) | 22万円程度 ※ 解決報酬金11万円(=2万2000円×5社)、 減額報酬金11万円(=100万円×11%) | 33万円~44万円程度 |
着手金 | 実費 | 合計 | |
|---|---|---|---|
法テラスを利用した場合 | 13万2000円 | 2万3000円 | 15万5000円 |
法テラスを利用しなかった場合 | 33万円~44万円程度 | 原則として実額精算 (数万円程度) | 35万円~46万円程度 |
法律相談を無料で受けられるだけでなく、正式に依頼した後の費用負担も少なく済む点は、法テラスの大きな特長といえるでしょう。
「債務整理のとびら」でも、法テラス利用可能な弁護士事務所が掲載されていますので活用してください。
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5. 法テラスに依頼費用を立て替えてもらうための要件
法テラスに弁護士費用や司法書士費用を立て替えてもらうためには、以下の要件をすべて満たさなければなりません。
①収入や資産が一定基準以下であること
収入や資産の額が基準値を超えている人は利用できない
②勝訴の見込みがないとはいえないこと
債務整理をしても成功する見込みがなければ利用できない
③民事法律扶助の趣旨に適すること
「借金問題を解決して生活を立て直すため」ならよいが、「債権者に嫌がらせをするため」などの理由では法テラスを利用できない
借金問題を解決するための依頼については、②や③が問題になることはあまりなく、主に①の収入と資産の要件が問題となります。
たとえば東京都に一人暮らしをしている人であれば、原則として「月収20万200円以下」かつ「資産180万円以下」であれば、法テラスの利用要件を満たします。ただし、家賃は月5万3000円まで収入から控除することができます。
法テラスの利用要件についての詳細は、法テラスのウェブサイトをご参照ください。
6. 法テラスの利用方法
法テラスを利用する方法は、法テラスの窓口で申し込むか、または法テラスと契約している弁護士や司法書士を通じて申し込むかの2通りです。それぞれの手続きの流れを解説します。
6-1. 法テラスの窓口で申し込む場合
法テラスの窓口で申し込む場合は、まずお住まいの近くの地方事務所へ連絡して、無料相談の予約をとりましょう。地方事務所の場所や連絡先は、法テラスのウェブサイトから検索できます。
予約した日時に地方事務所へ行き、必要書類を記入して提出した後、弁護士または司法書士に無料法律相談をします。法律相談は1回30分で、最大3回まで利用可能です。
正式に弁護士や司法書士に依頼することを決めた場合は、依頼費用の立替払いの審査に用いる書類を提出する必要があります。収入や資産を示す書類などの提出も求められるので、法テラスから受けた指示に従って準備しましょう。
立替払いの審査に通った後、正式に弁護士や司法書士と契約します。法テラスに立て替えてもらった費用は、原則として月5000円から1万円程度ずつ分割で返済していきます。
6-2. 弁護士や司法書士を通じて申し込む場合(持ち込み方式)
法テラスと契約している弁護士や司法書士の事務所でも、法テラスの利用申込みを受け付けています。これは「持ち込み方式」と呼ばれる方法です。依頼する弁護士や司法書士を選びたい場合は、持ち込み方式によって法テラスの利用を申し込みましょう。
まずは、契約弁護士または契約司法書士が運営・所属する事務所に直接問い合わせを行い、法律相談を予約します。予約した日時に法律事務所または司法書士事務所に行き、借金の状況やこれまでの経緯などを具体的に伝えましょう。
正式に弁護士や司法書士に依頼することを決めた場合は、費用の立替払いに関する申請書類を作成し、契約弁護士または契約司法書士に提出します。提出が必要となる書類は、法テラスの窓口で申し込む場合とおおむね同じです。
必要書類を受け取った契約弁護士または契約司法書士は、法テラスにその書類を回付します。法テラスの審査に通ったら、正式に弁護士や司法書士と契約します。法テラスに立て替えてもらった費用は、原則として月5000円から1万円程度ずつ分割で返済していきます。
「債務整理のとびら」でも、法テラス利用可能な弁護士事務所が掲載されていますので活用してください。
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7. 法テラスを利用する際の注意点
法テラスを利用して弁護士や司法書士に依頼しようとする際には、以下に挙げるポイントに注意してください。
7-1. 法テラスの窓口では、担当弁護士や担当司法書士を選べない
法テラスの窓口では、担当する弁護士や司法書士を選ぶことができません。借金問題について相談する場合も、その解決策について詳しい弁護士や司法書士が対応してくれるとは限りません。
自分で弁護士や司法書士を選びたいなら、法テラスと契約している弁護士または司法書士を探し、その専門家を通じて法テラスの利用を申し込みましょう。
「債務整理のとびら」には、法テラスの契約弁護士・契約司法書士が多数登録されているため、専門家選びの際に役立ちます。自分に合った専門家を見つけたい場合は、積極的に活用するとよいでしょう。
7-2. 裁判所に納める予納金は、原則として立て替えてもらえない
自己破産や個人再生を申し立てる際には、裁判所に予納金を納める必要があります。
予納金の目安額 | |
|---|---|
自己破産 | 同時廃止事件:2万円程度 管財事件:20万円程度~ |
個人再生 | 15万円程度~ |
弁護士費用とは異なり、裁判所に納める予納金は、原則として法テラスに立て替えてもらうことができません。したがって、自分で予納金を準備する必要があります。
ただし、生活保護受給者については例外的に、自己破産の予納金を法テラスに立て替えてもらえることがあります。
7-3. 立て替えに関する審査に時間がかかるケースがある
法テラスでは、費用の立替払いの要件を満たしているかどうかを慎重に審査するため、審査が完了するまでに一定の時間がかかるケースがあります。審査に通るまでは弁護士や司法書士と契約を結べません。
そのため、債権者へ受任通知を送付する時期も遅れ、取り立てや返済を止められるタイミングが後ろ倒しになる点には注意が必要です。1日も早く取り立てなどを止めたいなら、法テラスを通すことなく弁護士や司法書士に依頼することも検討するとよいでしょう。
7-4. 法人は法テラスを利用できない
法テラスは個人の利用者のみを対象としています。したがって、法人の借金問題や債務整理については、法テラスを利用することができません。
8. 法テラスの審査に落ちた場合の対処法
法テラスの審査に落ちても、借金問題を抱えているなら、速やかに弁護士や司法書士へ相談することをおすすめします。
法テラスを利用せずとも、借金問題について無料相談を受け付けている弁護士や司法書士はたくさんいます。依頼費用についても、相談すれば分割払いや後払いなどを認めてもらえることがあります。
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9. 借金問題を弁護士や司法書士に相談するメリット
借金の返済が困難になってしまったら、1日も早く弁護士や司法書士に相談してください。弁護士や司法書士に相談することには、主に以下のメリットがあります。
債務整理の適切な進め方や注意点が分かる
受任通知の送付によって、取り立てや支払いを止められる
財産の差し押さえを回避できる
少ない手間で借金問題を解決できる
完済や解決が見えてストレスが軽減される
弁護士や司法書士のアドバイスは、着実に借金問題の解決へと繋がります。自力で借金を返すことが難しい人は、弁護士や司法書士に相談して解決を目指しましょう。
10. 法テラスで借金について無料相談をする際のポイント
法テラスを通じて弁護士や司法書士に借金問題の無料相談をするときは、借金を背負うことになった時系列や、解決方法についての希望などをまとめたメモを持参するとよいでしょう。限られた時間内でスムーズに話ができ、弁護士や司法書士から有益なアドバイスを受けられます。
借金に関する資料が手元にあれば、できる限り持参すると、正確な事実関係を弁護士や司法書士に伝えることができます。契約書や返済予定表などがあれば、相談時に持参してください。
弁護士や司法書士には、正直に事実を伝えることが大切です。嘘をついたり、隠しごとをしたりすると、適切なアドバイスが受けられません。借金がいくらくらいあるのか、なぜ借金を背負うことになったのかなどを正直に伝えましょう。
11. 法テラスの借金に関する無料相談についてよくある質問
Q. 法テラスは本当に無料で利用できる?
収入と資産が一定基準以下であるなどの要件を満たせば、無料法律相談を利用できます。正式に依頼する際の弁護士費用や司法書士費用も法テラスに立て替えてもらえますが、原則として分割で返済しなければなりません。
Q. 法テラスで借金の相談をすると、ブラックリスト入りする?
法テラスに相談しただけでブラックリスト入りすることはありません。「ブラックリスト入り」とは、個人信用情報機関に延滞や債務整理などの情報が登録されることです。ローンやクレジットカードを利用できなくなるなどのデメリットが生じます。
ただし、すでに借金の返済を延滞している場合は、ブラックリスト入りしている可能性が高いです。早急に債務整理を行いましょう。
Q. 法テラスで借金の相談をしたことは、家族や職場に知られる?
家族や職場に知られることはありません。相談内容の秘密は守られます。
Q. 法テラスを利用することのデメリットは?
法テラスを利用する場合、法テラスと契約している弁護士や司法書士にしか依頼できません。依頼先の幅が狭くなる点は、法テラスを利用することのデメリットといえるでしょう。
12. まとめ 収入や資産が一定の基準を下回る人は法テラスに無料相談できる
収入と資産がいずれも一定水準以下である場合、法テラスを利用することで、弁護士や司法書士に無料で相談できるほか、依頼費用を法テラスに立て替えてもらえます。借金問題の解決についても、法テラスを通じて弁護士や司法書士に相談・依頼することができます。
法テラスを利用しつつ、依頼先の弁護士や司法書士を自分で選びたいときは、法テラスと契約している事務所を探しましょう。「債務整理のとびら」には、法テラスを利用できる弁護士や司法書士が多数登録されているので、ぜひご活用ください。
(記事は2026年3月1日時点の情報に基づいています)
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