目 次
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1. 債務整理はネット完結できる?
「債務整理」とは、債務の返済が難しくなった人が、返済の負担を減らし、生活の立て直しを図るための手続きです。主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類があります。
【任意整理】
任意整理とは、銀行や消費者金融などの債権者(お金を貸した側)と交渉し、利息や遅延損害金のカット、返済期間の見直しを行うなどして、借金などの債務の負担を軽くする手続きです。
【個人再生】
個人再生とは、裁判所を通じて債務を減額し、減額後の債務を原則3年で分割して返済する手続きです。
【自己破産】
自己破産とは、裁判所に申し立て、最終的に債務の返済を免除してもらう手続きです。
いずれも債権者との交渉や裁判所での手続きを通じて債務の減額や免除を求めることで、生活の立て直しをめざすものです。
どの手続きが適切かは、借入総額のほか、収入と支出、生活状況などによって異なります。まずは専門家に相談し、それぞれの手続きの特徴を理解したうえで、メリットとデメリットを比較し、自分に合った解決方法を選ぶことが大切です。
1-1. 債務整理の依頼先は弁護士または司法書士
債務整理は、弁護士または司法書士に依頼するのが一般的です。3種類の債務整理のうち、どの手続きを選ぶかを判断するには、法律知識と実務経験が不可欠なため、専門家への相談をお勧めします。
もっとも、弁護士と司法書士では業務範囲が異なる点に注意が必要です。任意整理に関しては、司法書士は1社あたりの債務が140万円以下の場合のみ、債務者(お金を借りた人)の代理人となれます。一方、弁護士は金額の上限なく債務者の代理人となれるため、すべての債権者に対応することが可能です。
個人再生と自己破産においては、司法書士は裁判所に提出する書類作成の代行まで対応できます。一方、弁護士は、裁判所での手続きも含めて全面的に対応できます。そのため、借入額の多い人や複数の債権者からの借り入れがある人は、弁護士に相談するのが確実です。
1-2. 弁護士に依頼する場合はネット完結不可│直接面談が必須
弁護士が債務整理を受任する際は、あらかじめ依頼者本人と直接面談を行うことが義務づけられています。電話やメール、インターネット上のやりとりだけで契約を結ぶことはできません。これは、依頼者の意思確認とトラブル防止のための重要なルールです。
もっとも、入院中など、ただちに直接面談が難しい事情がある場合は、その事情が解消した時点ですみやかに面談を行えば問題ありません。
最近は初回相談をオンラインで対応する事務所が増えています。ZoomやLINE通話などのビデオ通話ツールを使えば、自宅などから気軽に相談できます。相談段階であればオンラインのみでも問題ありません。しかし、正式に依頼する場合は直接面談が必要です。
1-3. 司法書士に依頼する場合は、ネット完結できる可能性がある
一方、司法書士は比較的柔軟にオンライン対応できる場合があります。日本司法書士連合会の新しい指針により、依頼者が希望し、かつ、面談できない正当な理由がある場合には、テレビ電話やWeb会議での面談が認められるようになりました。
このため、司法書士によっては、相談から契約、手続きの進行までをインターネット上で完結できるケースもあります。
ただし、対応範囲は司法書士ごとに異なるため、事前の確認が安心です。また、今後は、弁護士についても同様に面談要件が緩和されるかもしれません。
1-4. 一度面談すれば、それ以外はネット完結も可能|ネット活用で手間の大半が削減できる
弁護士と司法書士のいずれに依頼する場合でも、一度直接面談を行えば、その後の本人確認や、書類の準備と共有、進捗報告、打ち合わせなどはメールやLINE、クラウドサービスなどを使って進められます。
1-5. 債務整理の種類によるネットの活用方法の違い
債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類があります。そのなかでも任意整理は、一度面談を行えば、その後はインターネット上で進められる手続きが多く、比較的ネットとの相性がよいと言えます。
一方、個人再生と自己破産は裁判所への申立てが必要な手続きです。そのため、本人が記入または確認すべき書類があるほか、裁判所への出廷などが必要となる場面もあり、インターネットで進められる部分は限られます。
ただし、「ネットだけで済ませたいから」という理由のみで任意整理を選ぶのは適切ではありません。自分の状況に合った手続きかどうかを弁護士や司法書士と確認しながら進めましょう。
1-6. 債務整理のネット完結は難しいが、オンライン手段の活用は可能
ここまで見てきたように、債務整理の手続きを完全にネットで完結させることは困難です。
ただし、面談や契約の一部を除けば、メールやLINE、オンライン会議ツールなどを活用して進めることは十分可能です。実際、初回の面談後は各種の手続きをオンラインで進め、依頼者の負担を大きく減らしている事務所が増えています。
2. ネット上で可能な債務整理の具体的な手続き
債務整理の手続きを最初から最後までインターネット上で行うのは難しいものの、一部の手続きは次のとおりオンラインで対応できます。
信用情報の開示手続き
債務整理の返済シミュレーション
債務整理に関する相談予約
オンライン相談
完済後の過払い金請求
2-1. 信用情報の開示手続き
借入先や借入額など、自分の借入状況がわからない場合は、信用情報機関に情報開示手続きを行うことが有用です。代表的な信用情報機関には株式会社シー・アイ・シー(CIC)や株式会社日本信用情報機構(JICC)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)があり、スマートフォンでマイナンバーカードによる本人確認を行えば、最短数日程度で信用情報を確認できます。
機関ごとに加盟する企業や業者が異なるため、複数機関に開示請求すると、より正確に借入状況を把握できます。
2-2. 債務整理の返済シミュレーション
一部の法律事務所のホームページでは、借入額や返済期間を入力すると減額見込みを自動試算できるサービスを設けています。結果はあくまで参考値ですが、現状の把握に非常に役立ちます。ただし、入力した情報をもとに営業電話が来る場合がある点に注意しましょう。
2-3. 債務整理に関する相談予約|24時間可
オンラインで法律相談の予約を受け付けている法律事務所もあります。事務所の公式ホームページや弁護士検索ができるポータルサイトから24時間申し込みができる場合もあります。
オンライン相談の可否を予約時に確認しておくと安心です。また、初回相談を無料としている事務所もあり、気軽に問い合わせしやすい環境が整っています。
2-4. オンライン相談
ZoomやLINE通話を利用して自宅から相談できます。借入状況や返済額、収入に関する資料を準備しておくと、弁護士や司法書士も具体的な助言ができます。また、あらかじめ質問したいことを決めてメモに残しておくと、相談がスムーズに進みます。
2-5. 完済後の過払い金請求
「過払い金」とは、借金の返済時に払いすぎた利息です。過払い金返還請求をすることで、払いすぎた利息が戻ってくる場合があります。
過払い金返還請求においても、原則として弁護士との直接面談が必要です。しかし、すでに完済している借金に関する過払い金請求は比較的シンプルなことが多く、インターネット上での聞き取りなどで足りるため、直接面談をせずに手続きを進められることがあります。
ただし、債務が残っている場合の過払い金返還請求は、直接面談が必要です。
3. インターネットを活用して債務整理を行うメリット
インターネットを活用すれば、効率的に債務整理を進められます。債務整理におけるインターネット利用の主なメリットは次のとおりです。
全国から債務整理に詳しい専門家を選べる
移動の時間や手間がかからない
資料を簡単に共有または保存できる
家族や職場、友人にバレにくい
3-1. 全国から債務整理に詳しい専門家を選べる
債務整理の知識や経験が豊富な専門家に依頼することが大切です。インターネットを利用すれば、遠方の事務所にまで選択肢が広がり、債務整理の手続きに精通した弁護士や司法書士を効率的に見つけられます。オンライン対応している全国の事務所から自分にあった専門家を選びましょう。
3-2. 移動の時間や手間がかからない
弁護士と契約する前の一度の直接面談を除けば、事務所に行く必要はありません。なお、依頼の条件となる直接面談については、全国出張に対応している事務所もあります。
3-3. 資料を簡単に共有または保存できる
債務整理には多くの資料が必要で、相談のたびに資料を持参したり印刷したりするのは負担です。データ化してメールなどで共有すれば、手続きがスムーズに進み、保管スペースも不要になります。
3-4. 家族や職場、友人に知られにくい
インターネットを活用すればデータでのやりとりが中心になるため、紙の郵送物が減り、家族や友人など周囲の人や職場に知られにくくなります。ただし、共有アドレスや共用端末の使用は漏えいリスクがあるため、注意が必要です。
また、土日および夜間対応可能な事務所を選べば、仕事を休まずに手続きを進められます。
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4. インターネットを活用して債務整理を行う際の注意点とデメリット
インターネットを利用した債務整理では、特に次の6点に注意しましょう。
信頼できる専門家かどうかを見極めにくい
的確な債務整理の方法を選択できないおそれがある
債務整理のリスクを理解しきれない
手続きがスムーズに進まない可能性がある
費用がわかりにくい
面談の機会が少ないと適切に手続きを進められない可能性がある
4-1. 信頼できる専門家かどうかを見極めにくい
実際に面談せずに依頼すると、相手の人柄や対応姿勢がわかりません。弁護士の場合は契約前に直接面談が必要ですが、面談後は事務員任せという事務所もあります。さらに、弁護士資格のない違法業者が関与するおそれもあります。依頼前に一度は対面し、今後の対応を確認しましょう。
4-2. 的確な債務整理の方法を選択できないおそれがある
専門家が状況を十分把握できないと、最適な方法を提案できません。過払い金の可能性を見落とす場合もあります。弁護士である筆者の経験では、同じ資料を見ながら対面で話すことで新たな気づきが生まれるケースが少なくありません。
4-3. 債務整理のリスクを理解しきれない
債務整理をした場合、クレジットやローンの新規契約ができない、保証人へ請求が及ぶ可能性があるなどのリスクが生じます。対面による説明を避け、リスクを十分に理解しないまま進めると後悔の原因になります。
4-4. 手続きがスムーズに進まない可能性がある
専門家に任せきりにして書類準備や連絡対応が遅れると、手続きが停滞します。筆者の経験では、債務者自身が当事者意識を保ち、迅速な連絡と期限内の対応を心がけることが大切です。
4-5. 費用がわかりにくい
費用は専門家にしっかりと説明してもらいましょう。あとで予想外の請求額になるおそれがあります。可能であれば、見積もりをとっておくとよいでしょう。
4-6. 面談の機会が少ないと適切に手続きを進められない可能性がある
面談の機会が少ない場合、弁護士や司法書士に借金問題の全体像が伝わりにくい可能性があります。債務者の状況や希望が正確に伝わらないと、誤った判断につながります。不安な場合は、地元の専門家に依頼し、いつでも会える体制を整えると安心です。
5. インターネットを活用し、手間をかけずに債務整理を進めてもらえる専門家を選ぶためのポイント
まずは「地域名+債務整理+弁護士」などで検索してみましょう。オンライン対応の有無のほか、休日および夜間相談の可否、全国からの依頼受付や出張対応の可否などの条件から、自分のニーズに合う事務所を選びましょう。
ポータルサイト「債務整理のとびら」では、「WEB・オンライン相談可能」「土日相談可能」「全国出張対応可能」などの詳細条件で絞り込みができます。
最も大切なのは、債務整理の知識と経験です。事務所のホームページを見たり無料相談を活用したりして、債務整理の実績が豊富かどうかを確認しましょう。
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6. オンライン相談の流れ
インターネットで相談できる事務所を見つけたら、相談予約をとります。事務所のホームページやポータルサイトに載っている予約フォームなどから申し込みましょう。
申し込み後、事務所から相談用URLなどが届きます。相談日当日は、パソコンやスマートフォンからURLにアクセスし、弁護士や司法書士に相談します。あらかじめ、質問事項や収入などに関する資料をそろえ、準備をしておきましょう。
相談時の対応や費用に納得できたら、専門家との委任契約に進みます。弁護士に依頼する場合はここで直接面談が必要です。弁護士や司法書士が依頼を受けると、債務整理の手続きが開始されます。
7. 債務整理のネット完結に関してよくある質問
Q. 債務整理のオンライン相談は無料?
債務整理に関する初回相談を無料としている事務所が多いです。相談にかかる費用については事前に確認しましょう。有料でも30分あたり5000円程度に設定している事務所が多いように思われます。
Q. ネットで債務整理の効果をシミュレーションすることは可能?
債務整理に注力する事務所などが作成した減額シミュレーションを活用できます。ただし、必ずしも正確な結果が出るとは限らないため、参考程度にとどめてください。入力後に営業電話が来る場合がある点にも注意しましょう。
Q. オンラインで相談する際、準備しておくとよいものは?
金銭消費貸借契約書や返済予定表など債務に関する資料のほか、源泉徴収票や確定申告書の写しなどの収入に関する資料、相談事項のメモを準備しましょう。気になる点や質問事項を事前にまとめると、相談がスムーズです。
Q. 遠方の弁護士事務所に債務整理を依頼してもいい?
弁護士に依頼する場合は一度の直接面談が必要です。全国出張対応の事務所に依頼するなど、依頼前に面談の機会を設けられるなら問題ありません。
Q. オンライン相談をした場合、個人情報が漏れることはある?
オンライン面談をしたことで個人情報が漏れる心配はありません。弁護士と司法書士は守秘義務を負っており、各事務所は漏えい防止に最大限配慮しています。
8. まとめ インターネットを活用して債務整理をしたい場合は弁護士や司法書士に相談を
債務整理はインターネットですべてを済ませる「ネット完結」が難しい手続きです。弁護士への正式な依頼には面談が必要で、これはリスク説明や正確な状況把握のために欠かせません。とはいえ、相談予約や資料共有、進捗確認などはオンライン対応が進んでおり、負担は大幅に軽減できます。
ただ、インターネットに頼りすぎると、自分の状況や希望が正確に専門家に伝わらず、誤った判断を招く可能性もあります。手続きを確実に進めたい場合は、必要なときに弁護士や司法書士に直接会える地元の事務所を選ぶと安心です。
わからない点はそのままにせず、弁護士や司法書士に質問を重ね、正直に現状を伝えることが解決の第一歩です。債務整理を検討している場合は、早めに弁護士や司法書士に相談しましょう。
(記事は2026年1月1日時点の情報にもとづいています)
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