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1. 闇金問題ですぐ弁護士に相談すべき理由とケースは?
闇金からの借り入れは、きわめて危険な行為です。法律の上限を大きく超える金利が設定されているため、いくら返済しても元本が減らず、借金が雪だるま式に膨らみます。やがて返済不能となり、精神的にも追い詰められてしまうのが実情です。
さらに問題となるのが、支払いが滞った際の取り立てです。昼夜を問わない電話やメール、自宅や職場への訪問などにより、家族や同僚にまで迷惑が及ぶケースも珍しくありません。脅迫的かつ暴力的な手口を使う業者も多く、放置すると生活や仕事に深刻な影響を及ぼし、最悪の場合は犯罪に巻き込まれる危険もあります。
このようなリスクを避けるためには、一刻も早く弁護士に相談することが不可欠です。弁護士であれば違法な取り立てを止めさせたり、これ以上返済しないことを毅然とした態度で伝えたりすることができます。
特に、以下のようなケースでは、早急に弁護士に相談することをお勧めします。
闇金から昼夜問わず頻繁に連絡が来る
家族や職場に嫌がらせの電話が入っている
高すぎる金利を払えず、精神的に疲弊してしまった
犯罪に巻き込まれている
2. 闇金の問題を弁護士に相談するメリット
闇金問題を弁護士に相談すると、主に以下のようなメリットがあります。
督促が止まり、返済をせずに済む
闇金と直接やりとりする必要がなくなる
心理的な安全性が確保できる
2-1. 督促が止まり、返済をせずに済む
闇金による貸付けは犯罪行為です。不法な原因による給付(民法708条)として利息はもちろん、元本も返還する必要はありません。
闇金問題の依頼を受けた弁護士は闇金に電話をかけて取り立ての停止を訴え、今後は返済を一切しない旨を伝えてくれます。ほとんどの闇金はこの電話で引き下がって取り立て行為は止まり、返済から解放されます。
2-2. 闇金と直接やりとりする必要がなくなる
弁護士に依頼をすれば、以降は闇金との交渉は弁護士がしてくれるので、利用者が闇金と直接やりとりをする必要はなくなります。
万一、弁護士に依頼したあとも闇金からの電話やメールが止まらない場合は自分で対応しようとせず、その旨を弁護士に伝えて弁護士から闇金へ再度連絡してもらいましょう。
2-3. 心理的な安全性が確保できる
弁護士に依頼をすれば、ほとんどの場合で取り立てが止まります。闇金への返済について悩む必要がなくなるため、心理的な安全性が確保できます。
ただ、身体的な安全の確保については弁護士への依頼だけでは不十分な場合もあり、その場合は警察と連携して対応する必要があります。
3. 闇金の問題を弁護士に相談するデメリット
闇金の問題を弁護士に相談する主なデメリットとしては、以下が挙げられます。
3-1. 依頼費用がかかる
弁護士に闇金問題の解決を依頼すると、弁護士費用がかかります。相談だけであれば無料の場合も多いですが、正式に依頼をした際には1件あたり数万円の費用がかかります。相場としては1件につき2万円程度が多いようです。
弁護士事務所によってはより高額な費用を請求するところもあるので、金額によっては別の弁護士を探したほうがよいかもしれません。
3-2. 身の危険を防ぐには不十分
闇金業者が実際に利用者の前に現れ、身体に危害を加えるケースはほとんどありませんが、例外もあります。
万一、闇金業者から暴力行為を受けた場合には、弁護士だけでは十分な対処はできません。脅迫行為も含め、刑罰法規に違反する行為を受けている場合には犯罪が成立する可能性もあるので、警察に相談するようにしてください。
4. 闇金トラブルについて無料相談できる窓口は?
闇金からの取り立てや違法な請求に直面したとき、一人で抱え込むのは非常に危険です。冷静な判断ができなくなり、被害が拡大する恐れもあります。そのため、早い段階で専門家や公的機関に相談することが重要です。
ここでは代表的な無料相談先を紹介していきます。
4-1. 弁護士事務所
闇金被害を受けたとき、最も心強い相談先となるのが弁護士事務所です。個人で闇金に立ち向かうのは非常に危険ですが、弁護士が介入することで業者の態度が急変し、不当な請求を退けやすくなります。
また、弁護士事務所は闇金トラブルだけにとどまらず、借金そのものの整理にも対応しています。たとえば、任意整理や自己破産、個人再生といった「債務整理」の手続きを通じて、返済負担を軽減したり、生活を立て直すための具体的な方法を提示してもらえます。単なる一時的な解決にとどまらず、根本的に借金問題を解決できるのも大きなメリットです。
弁護士事務所では債務整理をはじめとして初回無料相談を設けているところもあります。「債務整理のとびら」など専門家ポータルサイトも活用して、自分に合った相談先を見つけてみましょう。


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4-2. 司法書士事務所
司法書士事務所も闇金トラブルや借金問題の相談先として有効です。なかでも「認定司法書士」であれば、簡易裁判所での代理権を持ち、債務整理の手続きを依頼できます。受任通知を送ることで闇金業者の取り立てが止まる場合もありますが、対応できるのは元本が140万円以下の借金に限られるため、多額の債務には弁護士への相談が適しています。
司法書士事務所への依頼では、弁護士事務所と比較すると費用が抑えられる場合もあります。債務整理について初回相談を無料としている事務所も多いため、気軽に相談しやすいでしょう。小規模な借金や、シンプルな任意整理を希望する場合には、司法書士事務所への相談も有力な選択肢となります。
4-3. 法テラス
「日本司法支援センター 法テラス」では、収入や資産が一定額以下であるなど経済的に困窮している人を対象に、弁護士や司法書士への無料の法律相談や依頼費用の立替えを行っています。法テラスでも闇金の相談に乗ってもらうことは可能です。
弁護士や司法書士を紹介してもらえますが、相談者の収入や資産を調査するため、実際の紹介までに時間がかかります。また、1案件につき無料で相談できるのは3回までとなっています。相談回数が増えすぎないよう、事前に相談内容をまとめておきましょう。
4-4. 警察
闇金の被害については、警察に相談できます。闇金業者から暴力行為や脅迫行為など刑罰法規に違反する行為を受けている場合は、速やかに警察に相談しましょう。
「警察に相談しても動いてくれないのではないか」という心配もあるかもしれませんが、闇金営業はそれ自体が貸金業法や出資法に違反する犯罪行為です。やりとりの履歴や法外な金利を要求されていることがわかる書面など、闇金だとわかる資料を提示すれば、警察は対応してくれるはずです。
5. 闇金トラブルに関する弁護士費用の目安
弁護士に依頼するうえでは、弁護士費用が気がかりになります。弁護士に闇金との交渉を依頼するため、費用が高額になるのではないかと不安になり、なかなか相談できないケースも多いと思います。しかし、相談だけなら弁護士費用を無料としている弁護士事務所も少なくありません。
また、実際に闇金業者への対応を依頼する場合は、弁護士事務所によって差はありますが、闇金業者1件あたり2万円、2件までで合計5万円程度の金額が一般的で、分割払いに対応している事務所も多いです。
6. 闇金問題を弁護士に依頼する際の流れ
弁護士に依頼する際は、まず闇金業者の情報を正確に伝えることから始まります。相手が名乗っている名称や携帯番号など、連絡先をできる限り詳しく伝えましょう。
次に、取引状況を整理して報告します。具体的には「借りた金額と時期」「返済した金額と時期」「これまでの返済方法」などです。さらに、取り立ての頻度や「危害を加える」といった脅迫的な発言の有無など、被害状況も詳しく説明します。
弁護士はこれらの情報をもとに対応方針を検討し、依頼を受ける場合は費用や今後の進め方を説明します。依頼者が納得して承諾すれば、正式に委任契約が成立します。
その後は弁護士が闇金業者に直接交渉し、違法な取り立てを止めさせたり、必要に応じて振込先口座の凍結依頼を銀行に行ったりすることも可能です。
7. 闇金問題を弁護士に相談する際のポイント
闇金問題を弁護士に相談する際には、以下のポイントに注意してください。
とにかく早く相談する
闇金業者の情報やトラブルの経緯などをまとめる
隠さず正直に話す
7-1. とにかく早く相談する
闇金のトラブルに直面した際は、早急に弁護士に相談してください。闇金からお金を借りると、瞬く間に利息が膨らんでいきます。また、闇金への返済が滞ると、執拗かつ脅迫的な取り立て行為が行われます。事態が悪化しないうちに、早めに専門家に相談してください。
7-2. 闇金業者の情報やトラブルの経緯などをまとめる
闇金問題について弁護士に相談する際には、闇金業者の情報やトラブルの経緯などを記録しておき、闇金であるとわかる資料を準備しておくことが重要です。
相手がどのような名称を名乗っているのかや携帯電話番号などの連絡先、いつ、いくら借りて、いつ、いくら返済したかがわかる資料などを準備しましょう。こちらは通帳の写しや振込明細だけでなく、借入日や借入額、返済日、返済額を記載したメモでも構いません。
また、闇金から脅迫的な取り立てをされている場合は、どのような文言で脅されたかを記したメモや、録音している場合にはその音声データなども資料になり得ます。
7-3. 隠さず正直に話す
弁護士に対しては、隠しごとをせず正直に話してください。闇金事案にかかわらず、借金問題に悩んでいる場合には、自分にとって都合の悪い事実を隠そうとしがちです。しかし、闇金からお金を借りた理由や、ほかに借金があるのかなどの事情を正確に弁護士に伝えなければ、問題の抜本的解決はできません。
とはいえ、自分から借金の事情を自発的に話すのは難しいケースが多いでしょう。その場合、弁護士からの質問に正直に答えるようにしてください。
8. 闇金トラブルに強い弁護士を選ぶためのポイント
闇金トラブルに強い弁護士を選ぶためには、以下のポイントに留意してください。
ウェブサイトで実績や闇金対応可能かを確認する
闇金業者が紹介する弁護士には相談しない
過去にトラブルを起こしている弁護士には依頼しない
8-1. ウェブサイトで実績や闇金対応可能かを確認する
闇金事案を取り扱っている弁護士の場合、法律事務所のホームページに闇金対応の実績が掲載されていたり、「債務整理のとびら」などの弁護士ポータルサイトに闇金対応もしていることが記載されていたりすることが多いため、、闇金に強い弁護士を選ぶ際の参考になるでしょう。闇金対応の経験豊富な弁護士や司法書士であれば、適切な方法で闇金問題を解決できます。
ただし、その情報をうのみにするのは得策ではありません。たとえば、依頼をするのに「面談不要」などと謳っている弁護士に依頼するのは避けたほうがよいでしょう。日本弁護士連合会には債務整理事件処理の規律を定める規定があり、そこでは「債務整理事件を受任する際に当該弁護士が債務者と自ら直接面談する義務」が定められています。この義務に違反すると弁護士が懲戒される可能性があります。
闇金事案の場合、例外的に電話での聞き取りのみでの受任も認められていますが、最終的には直接の面談が必要になります。「面談不要」を謳っている弁護士は、不適切な対応しかしないケースも多いので注意してください。
8-2. 闇金業者が紹介する弁護士には相談しない
闇金から紹介される「弁護士」は、実際には弁護士ではないケースが少なくありません。資格を持たない人物が弁護士を装って相談を受け、法外な報酬を要求したり、さらに別の業者を紹介したりして被害を拡大させるケースもあります。
仮に本物の弁護士であっても、闇金とつながりのある人物である可能性が高く、依頼者の利益を守ることは期待できません。実際には何の解決もせず、形だけの交渉をして依頼料だけを取られるリスクがあります。
安心して問題を解決するためには、必ず自分自身で信頼できる弁護士を探すことが重要です。弁護士会の公式窓口や弁護士ポータルサイトを利用して選べば、「資格を持たない人物」や「業者と癒着している弁護士」に依頼してしまうリスクを避けられます。
8-3. 過去にトラブルを起こしている弁護士には依頼しない
懲戒を受けた事実があるなど、過去にトラブルを起こしている弁護士に依頼すると、不適切な対応をされる可能性があります。依頼する前には、その弁護士が所属する弁護士会に問い合わせるなどして懲戒処分情報を確認するとよいでしょう。
9. 闇金トラブルについて弁護士に依頼する際の注意点
闇金トラブルについて弁護士に依頼する際には、以下の2点に注意してください。
9-1. 闇金業者には弁護士に依頼する旨を伝えない
弁護士に依頼する前に、闇金にその旨を伝えるのは避けるべきです。伝えることで取り立てがさらに激しくなったり、「弁護士のところに行っても何の解決にもならない」と説得されたりする可能性があるためです。また、闇金と癒着している弁護士を紹介される可能性もあります。
9-2. 弁護士へ依頼後、闇金業者とのやりとりは弁護士に任せる
弁護士に依頼したあとは、闇金業者とのやりとりは一切行わず、すべて弁護士に任せることが重要です。自分で対応を続けてしまうと、闇金の脅し文句に屈したり、「今回だけ支払えば解決する」と丸め込まれたりして、結局法外な利息を支払い続ける状況に陥る危険があります。
弁護士が介入すると、闇金は直接の接触を避けるケースが多く、取り立てが止まる効果が期待できます。万一、弁護士に依頼したあとに闇金から連絡があっても、自分で対応せず「弁護士に依頼しているので、そちらに連絡してください」と伝えれば十分です。
10. 闇金問題の対応に関して、弁護士と司法書士の違いは?
弁護士は、原則としてすべての民事事件で当事者の代理人を務めることができます。これに対し司法書士は、法務大臣の認定を受けた「認定司法書士」に限り、簡易裁判所で扱う140万円以下の訴訟事件についてのみ代理業務を行えます。したがって、闇金問題のなかには司法書士では対応できず、弁護士でなければ解決できないケースもあります。
司法書士に闇金問題への対応を依頼する場合、まずはその司法書士が認定司法書士かどうかを確認してください。認定司法書士かどうかは、日本司法書士会連合会の公式ホームページで検索できます。
闇金は少額の貸付であることが多いため、基本的に認定司法書士でも対応できます。一方、売掛金の売買を装って高金利の貸付を行う「偽装ファクタリング」などの場合、借入額が140万円を超えることが多いため、認定司法書士では対応できないことに注意が必要です。
なお、闇金問題に関する費用については弁護士と司法書士でそれほど変わらず、弁護士だから高い、司法書士だから安いとは一概には言えないようです。
11. 闇金問題は弁護士に相談を
闇金から借り入れをした場合、対策をしなければその借金の完済はまず不可能です。多くの闇金は、貸し付けた金額の5割以上の額を1週間から10日といった短期間で利息として返還させるうえ、その利息の支払いをずっと続けさせます。
そして、返済が滞ると脅迫まがいの取り立てをしてきます。「利息も含めて全額返済した」と主張しても通用せず、さらなる支払いを執拗に迫ってきます。一度闇金からお金を借りると、一生、法外な利息を支払い続けなければならなくなります。
また、利用者が「闇金からの借り入れは法律上無効なので返済義務はない」と闇金側に訴えても、相手はそれでは引き下がらず、逆に執拗かつ脅迫的な取り立て行為がエスカレートします。
闇金問題の自力での解決は困難と認識し、できるだけ早く弁護士に相談してください。


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12. 闇金と弁護士に関連してよくある質問
Q. 闇金には一度も返済しなくていい?
闇金による貸付けは、ほとんどの場合において著しい高金利でなされます。この貸付けは、反倫理的行為として公序良俗に反し無効(民法90条)となります。
また、闇金側が「契約が無効なら、貸したお金は借主が不当に得たものだから返済しろ」と主張してきますが、反倫理的行為によってなされた給付であるため、不法な原因による給付(民法708条)として元本すら返還する必要はありません。
Q. 闇金が嫌がることは?
闇金が最も嫌がるのは、弁護士の介入です。弁護士が代理人になると、違法な取り立ては止まり、法外な利息も請求できなくなります。
また、警察への相談や銀行口座の凍結も闇金にとって大きな打撃です。こうした法的手段を取られると、闇金は利益を得られなくなるため、執拗な取立ても自然に収まっていきます。
Q. 闇金問題を弁護士に相談しても意味はない?
闇金問題について弁護士に相談するのは大いに意味があります。弁護士に依頼すれば、法的な根拠にもとづいて不当な返済を拒否できるだけでなく、違法な取り立ても止めることができます。さらに、必要に応じて警察と連携してもらえるため、安全面でも大きなメリットがあります。
Q. 闇金から紹介された弁護士は、闇金とグル?
闇金から紹介された弁護士は、そもそも弁護士資格のない人物であることがほとんどです。また、仮に弁護士であったとしても、闇金と癒着している可能性が非常に高いです。闇金から紹介された弁護士に相談するのは避け、自分で探すようにすべきです。
Q. 闇金に返済したお金は取り戻せる?
闇金の貸付けは無効であるため、闇金に返済したお金は不当利得として返還請求できます。ただし、大半の闇金は住所や営業所を明かしていないため、実際に取り戻すのは困難です。
Q. 弁護士に依頼すると闇金から報復や嫌がらせを受ける?
過去には弁護士事務所に消防車を出動させたり、大量のピザを配達させたりといった嫌がらせをするケースもあったようですが、闇金業者が実際に利用者の前に現れ、身体的な危害を加えるケースはほとんどありません。万一、闇金から暴力行為を受けるなどした場合には、警察に相談してください。
また、弁護士が連絡しても、取り立ての電話やメールをやめない業者がまれに存在します。その場合は、すぐにその旨を弁護士に伝えてください。弁護士が闇金に再度連絡したり、警察に対応を依頼したりしてくれます。
13. まとめ 闇金との間でトラブルを抱えたら早急に弁護士に相談を
闇金は法外な利息で貸付けを行い、執拗かつ脅迫的な取り立て行為で利用者から法外な利息を半永久的に徴収しようとしてきます。闇金からの借り入れは絶対に避けるべきですが、すでにお金を借りてしまったという場合には、弁護士への速やかな相談をお勧めします。
弁護士を探す際は、闇金業者から紹介された弁護士や過去にトラブルを起こしている弁護士は避け、闇金対応の実績が十分な弁護士を探すようにしてください。弁護士を探す際は「債務整理のとびら」などの弁護士ポータルサイトでの検索がお勧めです。
(記事は2025年9月1日時点の情報にもとづいています)


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